公的年金の運用収益と累積収益額の推移 – GPIF(2001年度〜2015年度)
更新日: 2016年10月21日11:29 pm カテゴリー: 財政・金融
図1 公的年金の収益額と収益率の推移(2001年度〜2015年度)
図2 公的年金の累積運用収益額の推移(2001年度〜2015年度)
運用実績
年度 | 収益額 | 収益率 | 累積運用収益額 | 運用資産額 |
2001年度(平成13年度) | -5,874億円 | -1.80% | -5,874億円 | 38兆6,014億円 |
2002年度(平成14年度) | -2兆4,530億円 | -5.36% | -3兆405億円 | 50兆2,143億円 |
2003年度(平成15年度) | 4兆8,916億円 | 8.40% | 1兆8,511億円 | 70兆3,411億円 |
2004年度(平成16年度) | 2兆6,127億円 | 3.39% | 4兆4,638億円 | 87兆2,278億円 |
2005年度(平成17年度) | 8兆9,619億円 | 9.88% | 13兆4,258億円 | 102兆8,714億円 |
2006年度(平成18年度) | 3兆9,445億円 | 3.70% | 17兆3,703億円 | 114兆5,278億円 |
2007年度(平成19年度) | -5兆5,178億円 | -4.59% | 11兆8,525億円 | 119兆8,868億円 |
2008年度(平成20年度) | -9兆3,481億円 | -7.57% | 2兆5,043億円 | 117兆6,286億円 |
2009年度(平成21年度) | 9兆1,850億円 | 7.91% | 11兆6,893億円 | 122兆8,425億円 |
2010年度(平成22年度) | -2,999億円 | -0.25% | 11兆3,894億円 | 116兆3,170億円 |
2011年度(平成23年度) | 2兆6,092億円 | 2.32% | 13兆9,986億円 | 113兆6,112億円 |
2012年度(平成24年度) | 11兆2,222億円 | 10.23% | 25兆2,209億円 | 120兆4,653億円 |
2013年度(平成25年度) | 10兆2,207億円 | 8.64% | 35兆4,415億円 | 126兆5,771億円 |
2014年度(平成26年度) | 15兆2,922億円 | 12.27% | 50兆7,338億円 | 137兆4,769億円 |
2015年度(平成27年度) | -5兆3,098億円 | -3.81% | 45兆4,239億円 | 134兆7,475億円 |
更新日:2016年10月21日
日本の公的年金は、保険料を払う現役世代が高齢世代を支える仕組みになっている。しかし少子高齢化により、現役世代が減り、年金受給者が増えていくことで、安定的な運営が困難になるとの懸念がある。そこで政府は2001年度から、年金積立金の市場運用を始めた。現在は厚生労働省所管の「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が運用をしている。ここでは市場運用が始まった2001年度から現在(2015年度)までの公的年金の運用実績をまとめた。
収益額(図1)は年度により黒字と赤字を繰り返している。赤字額が最大だったのは、リーマン・ショックなど世界的金融危機で市場が大きく混乱した2008年度で、-9兆3,481億円(収益率:-7.57%)。一方、黒字額が最大だったのは2014年度で、15兆2,922億円(収益率:12.27%)。アベノミクス相場で株価が上昇したことに加え、安倍政権が2014年10月に基本ポートフォリオ(資産構成割合)を見直し、株式運用比率を引き上げたことなどが要因だった。
累積の運用収益額(図2)は2015年度現在、45兆4,239億円。2015年度は5兆3,098億円の損失を出したものの、2015年度に次ぐ規模を維持している。また、運用資産額は134兆7,475億円となっている。